サイリウムを振れ

自分をアイドルだと思う事にした。突然何言ってんだという感じだが今朝思い付いた。ネットでよく言われてる「自分自身を認めてあげて!」だとか「ちょっとした事でも自分を褒めてあげて!」と言うのが私はとても苦手で、この程度の事なんか褒める程の事じゃないと思ってしまう。

では推しのアイドルが「今日はお洗濯したよ〜」とツイートしてたら?私は「○○ちゃんお洗濯したんだね♡えらいね♡すごいよ♡ わざわざそんな報告しちゃう○○ちゃん超キュート♡大好き♡」となると思う。推しの事は全面肯定するケがあるので。

 

じゃあ私がアイドルになればいいのでは?私が私にサイリウムを振ればいいのでは?特に私は地上波で歌ったり踊ったりするアイドルにはハマらず所謂地下アイドルにハマる傾向がほとんどなので、"私がこの子を応援しないと"感が強まってくる。まだ知名度が低くて他人に話しても誰それ?と言われるアイドルを推すのは結構優越感あったりするのだ。みんなは知らないあの子の魅力を私は知ってる、と思えるので。

私だけはあの子の魅力を知ってる、あの子が頑張ってる事を知ってる、そんなあの子を応援したい、全面的に肯定したい。その「あの子」を私に変え、ファンも「私」にしてしまう。

 

これ、最強なのでは?

 

実はって程でもないのだが高校に通っていた頃、やや視線恐怖みたいな所があって登校中私の事を周りの知らない人間がじろじろ見ている気がしていた。私の顔に何かついてるのだろうかと思って何度も鏡を確認したりもしかして頭の上に鳥の糞を落とされた!?と思って髪の毛を触ったり。この確認行為が結構疲れる。学校に着く頃、やっとこの恐怖から逃れられていた。

で、下校時まで視線が気になる時があった。既に学校のなんやかんやで疲れ、更に学校から自宅まで電車通学+乗り換え+結構歩くという基礎体力皆無の私にはそれだけで疲れるコースだった。そこに視線恐怖の疲労。たまったもんじゃない。

なので私は下校時だけアイドルになっていた。「みんな私の事を見てるけど私が美少女過ぎるからね!それともこのお顔が珍しいのかしら?私の輪郭がシャープじゃないから?皆さん遅れてるわね、美少女のトレンドはこのぷくぷくしたほっぺ!平安時代の美人の条件は下膨れが必須だったでしょ?そのトレンドが今回ってきてるのよ?」こんな感じで。これが結構効果があった。誰かに見られても(見られてる気がしても)堂々と出来た。電車に映る自分の顔を見てもこれがトレンド!私は美少女アイドル!ちょっと仕事が忙しくて疲れた顔しちゃってるの、ごめんあそばせ〜と思っていればなんとかなった。なんならお風呂に入ってる時もアイドルになっていた。アイドルなのにダヴやナイーブを使う庶民的な私!今度のイベントは何をしようかな〜なんて思いながら嫌いなお風呂をなんとか倒していた。倒せない日も沢山あったけど。今もあるけど。

 

自分を認めてあげるとか自分を褒めるのが苦手で、だけど空想癖がある人間、アイドルになればいいのでは。

私は最初に好きになった地下アイドルが事務所に所属していないフリーのアイドルで一人で活躍していてコアなファンがいる人だったので、私もピンのアイドルになろうと思う。頭の中で。団体行動は頭の中でも苦手なので。

 

と言うわけで今日から私はアイドルです。私を推してくれてるファンは私です。サイリウム振ってね〜!おっけ〜!コールしてね〜!いえ〜い!

 

これもまた抑鬱状態が酷くなればこんな考え出来なくなりそうだけど、基本を、ベースを「私はサイリウム振って全肯定してくれるファンがいるアイドルなの♡」にしたい。