傘子症候群

好きな女の子たちがいる。恋愛対象として見ているわけではない。アイドルの女の子たち。私は時々アイドルやモデルさんの女の子達をたまたま見付けては一気に惹きつけられ、彼女達はなんて素敵な容姿なのだろう!お化粧品は何を使ってるの?着ているお洋服はどこの?ピアスはどの場所に開いてる?アクセサリーはどこで買ってる?もっともっと知りたい!という衝動が一気に沸く。

私は彼女達のライブやイベントに行く事が出来ない。人の圧にやられてしまうしライブだと否応無く大きい音が耳に入ってくるしライブによっては照明が激しく点滅して倒れそうになるから。公式が上げているライブ動画すら光の点滅が激しくて直視出来ない。ライブやイベントに来ないファンはファンじゃない、というアイドルもいるが諸事情で行けない人間もいるのだけど…まあそういう人は多分彼女達の眼中にはないだろうし、仕方ない。

 

私は嶽本野ばらが描いた「ミシン」という女の子を崇拝している「傘子」に近いのかもしれない。傘子はバンドでボーカルを担当している超美少女ミシンをたまたまテレビで見て一気に惹きつけられ、今まで興味がなかったお洋服もミシンがMILKが好きだと公言すればMILKのお洋服を買いまくるのだ。

私も好きな女の子達がお洋服のブランドやアクセサリーをどこで買っているのか答えているとGoogleで検索し、全く同じ服はなくとも同じブランドで購入したりたまたま好きなテイストのブランドがかぶっていると私達運命共同体!!と訳のわからぬ幸福感に包まれるし安堵する。私は間違ってなかった、やっぱりあの子もこのブランドが好きなんだ。良かった…。

こういうファンは気持ち悪いのかもしれない。現場に行けない、金を落とさないファンなんていらないのかもしれない。でも私は貴女に惹かれるんです、貴女の着ているお召し物を全部私も着たいんです。着たところで貴女と同じになれるなんて思ってない。ただただ貴女と同じ格好がしたい。

 

やっぱどう考えても気持ち悪いなぁ…。でもこういうファン、私だけじゃないとおもう。…私だけじゃないよね?

とりあえず推しの女の子の一人がアクセサリーをどこで買ったかを書いていたのでそのサイトを見ている。ああ可愛い。届くのが三週間かかるみたいだけどどうしようかな。早く貴女と同じになりたい。同じものを手にして微笑みたい。

 

やっぱり気持ち悪いな、私。でも止められないんだよなぁ。